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古い町並み
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岸和田・紀州街道(大阪府)
岸和田・紀州街道の町並み

町並み保存度
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岸和田城の西側の紀州街道沿いに江戸から明治の建物が見事に残されています。
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町並みの規模
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古い町並みが続く地域はそれほど広くありませんが、連続した町並みは見ごたえがあります。
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観光魅力度
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岸和田城やだんじり会館などと合わせて観光ができます。また、紀州街道を北の方へ歩くと岸和田駅に繋がる大きな商店街もあり街歩きを楽しめます。
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紀州街道は大坂の高麗橋から岸和田を経由して和歌山城下の京橋を結ぶ南北往来の街道です。
近世以前では熊野街道が泉州地域の幹線道として利用されていましたが、海沿いの町の発展とともに1602年(慶長7年)頃に沿岸部を結ぶ街道として紀州街道が整備されました。
当初の紀州街道は主要な街道ではなく大坂湾岸での補助的な街道であったため、江戸時代初期の紀州徳川家はこの街道を参勤交代には使用せず、大和街道を通り伊勢松坂を経由して江戸に向かっていました。
しかし、第六代宗直以降は紀州街道を通り東海道に入るコースに改められました。
このことにより、街道の整備がさらに進み、街道沿いには多くの商家や町屋が建ち並ぶようになりました。
現在も岸和田城の西側の紀州街道沿いに江戸から明治の建物が見事に残されていて往時の面影をしのぶことができます。
紀州街道の町並み

街道に一歩入るとがらりと雰囲気が変わります。
それほど広範囲ではありませんが、古い建物が軒を連ねる素晴らしい町並みを見ることができます。
この通りは交通量も多くなくゆっくりと散策を楽しめます。
本瓦葺き・つし二階・出格子に代表される町家が連続した美しい町並みです。
川崎家

川崎家は20代以上続く家系で、現在の主屋は16代目によって19世紀中期に増築されたもののようです。「八坂屋」という屋号で八百屋の卸業を営んでいましたが、それ以前は両替商を営んでいたようです。
阪口家

こちらの建物は19世紀初期〜前期の建物と考えられています。
紀州街道本町一里塚跡(一里塚弁財天)

一里塚とは、1604年(慶長9年)に江戸幕府が江戸の日本橋を五街道の起点として、36町歩を一里と定めたことが始まりで、一里ごとに塚を建て榎、松などが植えられました。脇街道(五街道に対して補助的な役割を持つ街道)ではる「紀州街道」は、大坂の高麗橋を起点として和歌山城下まで一里塚が設けられていました。
まちづくりの館

まちづくりの館は無料の休憩所になっています。開館時間:9:00〜21:00 休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は開館)・年末年始(12月29日〜1月3日)
金納家

当家は、元魚問屋(屋号かねや)営み、金納家は「かねや」という屋号で魚問屋を営んでいました。1907年年(明治40年)前後には既に当家が建っていて、その当時も魚問屋であったそうです。裏手は全面的に建て替えられているようですが、主屋の外観はそのままの状態で残されています。
松村家

松村家は明治初期の建築で、間口・奥行きともに五間半ある大きな町屋です。同時代のこの地域の町屋を代表する建物とされています。
山内家

山内家は代々、池田谷九郎兵衛を襲名し、岸和田藩御用の薬種商を営んでいました。また町役も務めていたようです。当家の記録には1697年(元禄10年)からの記録があり、少なくとも当時よりこの地に居住していたことがわかります。建物は建築様式から18世紀初頭の建築と考えられています。近年の新建材による改造が少ないこともあり、本町の町並みにおいて大変価値の高い遺構となっています。
久住家

久住家は明治30年代後半に当地に移住し、この建物を建てたようです。昭和初期と昭和50年頃に改造されていますが、伝統的な町屋の外観がよく維持されています。
久住家(粉川屋)

久住家は「粉川屋」という屋号で江戸時代から両替商を営んでいました。この建物は1845年(弘化2年)に売買で取得されたそうです。
旧四十三銀行岸和田支店

この洋館は四十三銀行の岸和田支店として1920年(大正4年)に建てられました。何度か所有者が変わり、現在は成協信用組合の岸和田支店として利用されていますが、現在も建物は建築当時のまま維持されています。
岸和田中央会館

重厚なタイル張りの壁と入口や窓の周りに施されたアーチが印象的なこの洋館は岸和田貯蓄銀行として1935年(昭和10年)に建てられました。その後、岸和田中央会館として利用され、現在はかじやまち(岸和田中央商業協同組合)の事務所として利用されています。
旧和泉銀行本店

和泉銀行の本店として1933年(昭和8年)に建設されその後色々な金融機関によって利用されたようです。現在はレストランとして利用されています。エントランスのアーチとその上に飾られたメダリオンが印象的です。
岸和田城

岸和田だんじり会館

だんじりが3基、印、大御幣などが再現展示されています。
大人 600円(小中学生300円)
3館共通入場券(発売日より1か月間有効) 700円
※岸和田だんじり会館、岸和田城、きしわだ自然資料館の3館に入場できます。
アクセス

【電車でのアクセス】
南海岸和田駅から町並みの中心「まちづくりの館」まで徒歩約25分
【車でのアクセス】
下の地図の場所に有料駐車場(岸和田市営駐車場)があります。紀州街道は道を渡って北西に一本入った通りになります。
訪問日:2022年8月
最後まで見ていただきありがとうございます。
ご感想や、岸和田・紀州街道の町並みについての思い出、これから出かけられる方に役立つ情報等ございましたら、コメント欄で教えていただけると幸いです。