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高松城(香川県高松市)


2023年7月4日  , 香川県

【城感動度】
★★★★★
★★★★★53

城保存度
★★★★★
★★★★★40
城跡には月見櫓、水手御門、渡櫓や艮櫓とともに石垣や堀などが残り国の史跡に指定されています。
城の規模
★★★★★
★★★★★60
玉藻公園は往時の城域の8分の1ほどの広さではありますが、それでも広大で多くの見どころがあります。
観光魅力度
★★★★★
★★★★★60
城跡に残された様々な史跡の見学だけでなく、海とつながる堀ではタイやチヌへのエサやり体験もできます。

1587年(天正15年)に豊臣秀吉から讃岐一国を与えられた生駒親正はこの地を高松と改め、翌年の1588年(天正16年)から高松城の築城を開始しました。
設計は、築城の名手であった黒田孝高とも細川忠興ともいわれ、三重の堀をもつ堅固な構えとなっていました。瀬戸内の海水を外堀、中堀、内堀に引き込んだこの城は、今治城(愛媛県今治市)・中津城(大分県中津市)と並んで日本の三大水城のひとつといわれています。

生駒氏の治世は4代・54年間続きましたが、1640年(寛永17年)に生駒騒動といわれる御家騒動により、讃岐一国を没収され、出羽国(秋田県)矢島1万石に移されました。
代わって徳川家康の孫にあたる松平ョ重が東讃岐12万石の領主として入城しました。以降11代228年間にわたり、高松は松平氏の城下町として栄えました。

城跡は昭和30年から高松市立玉藻公園として一般公開されています。玉藻公園は往時の城域の8分の1ほどの広さではありますが、城跡には重要文化財の月見櫓、水手御門、渡櫓や艮櫓とともに石垣や堀などが残り国の史跡に指定されています。


目次

高松城(別名:玉藻城)


旭橋と旭門


旭橋と旭門
かつて、城の南側に大手門がありましたが1671年(寛文11年)頃に廃止され、代わりに東側に旭橋を架け旭門から出入りするようになりました。旭門を入ると巨石を積み重ねてつくられた桝形があり、仮に門を突破されても敵が城内へと直進できないようにし攻め込んだ敵を包囲できる構造になっています。

艮櫓(うしとらやぐら)(旧太鼓櫓跡)


艮櫓(うしとらやぐら)(旧太鼓櫓跡)
1677年(延宝5年)に建築されたこの櫓は、もともと東の丸の北東の隅にあり、北東の方角を丑寅ということからこの名前がつけられました。初重に大きな千鳥破風があるのが特徴です。

桜御門


桜御門
三の丸の入口となる櫓門で1945年(昭和20年)の高松空襲により焼失しました。石垣には火災によって焼けた痕跡が残っています。

披雲閣(旧松平家高松別邸)


披雲閣(旧松平家高松別邸)
松平藩時代にもこの場所に披雲閣と呼ばれる広大な建物があり政庁及び藩主の住居として使われていましたが、明治時代に老朽化により取り壊されました。現在の披雲閣は1917年(大正6年)に建築されたものになります。142畳敷の大書院をはじめ、槇の間、松の間、蘇鉄の間など雅致を生かした部屋があり、波の間には昭和天皇・皇后両陛下が宿泊されました。

披雲閣の庭園
披雲閣の庭園

水門


水門
高松城の堀は海とつながる珍しい構造になっています。そのため潮の干満による水位調節のため水門が設けられています。堀にはタイやチヌなど海の魚がいて観光客はエサやり体験も楽しめます。

鉄門(くろがねもん)


鉄門(くろがねもん)
三の丸から二の丸へ入る門としてかつて鉄門がありました。その名の通り鉄板張りの門で、門の上部に長屋上の建物が両側の石垣に渡すように建てられていました。

鞘橋


鞘橋
本丸と二の丸を結ぶ唯一の連絡橋です。建築当初は欄干橋でしたが江戸時代中期末頃にはこのような屋根付の橋になっていたようです。

天守閣跡


天守閣跡
絵図や古文書によると生駒氏時代から3重の天守があったようです。松平氏時代の1670年(寛文10年)に改築された天守は3重の南蛮造りで四国最大の規模を誇っていましたが、1884年(明治17年)老朽化を理由に取り壊されました。近年行われてきた天守台修復工事が2013年(平成25年)に完了し天守閣復元に期待がかかっています。

栗林公園(りつりんこうえん)


栗林公園は高松城(玉藻公園)から南へ約2.5kmの場所にあります。
総面積約23万坪の広大な敷地を誇る栗林公園は、16世紀後半にこの地の豪族であった佐藤氏によって築庭されたことにはじまり、1625年頃、讃岐領主・生駒高俊によって現在の庭園の原型が形作られました。
生駒氏に代わって高松に入封した初代高松藩主の松平頼重に引き継がれ1745年5第頼恭の時に完成し、明治維新までの228年間松平氏の下屋敷として使用されました。
1875年(明治8年)に県立公園として一般に公開されるようになり現在に至っています。


栗林公園(りつりんこうえん)
園内は広大でゆっくり散策を楽しめます。
入園料:大人410円
詳しくは香川県観光協会のウェブサイトでご確認ください。

栗林公園(りつりんこうえん)

アクセス


【電車でのアクセス】
JR高松駅下車、徒歩5分
ことでん高松築港駅下車、徒歩2分

【車でのアクセス】
下の地図の場所に玉藻公園專用駐車場(無料)があります。
※玉藻公園に入園中のみ利用できます。

詳しくは高松市のウェブサイトでご確認ください。



訪問日:2023年1月




最後まで見ていただきありがとうございます。
ご感想や、高松城や栗林公園についての思い出、これから出かけられる方に役立つ情報等ございましたら、コメント欄で教えていただけると幸いです。




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