古旅 日本の古い町並み

東海道・二川宿(愛知県豊橋市)


2025年10月21日  古い町並み , 愛知県

【町並み感動度】
★★★★★
★★★★★57

町並み保存度
★★★★★
★★★★★50
本陣や商家駒屋など大規模な建築が多く残されています。
町並みの規模
★★★★★
★★★★★60
街道沿い約2kmにわたって往時の面影が残す町並みが点在しています。
観光魅力度
★★★★★
★★★★★60
見学可能な本陣や併設の資料館、商家駒屋など大変見ごたえがあります。

二川宿は、1601年(慶長6年)の東海道整備とともに設けられ、当初は二川村と大岩村の2つの村で宿場業務を担っていました。
しかし、村が小さく距離も約1.3kmと離れていたため負担が大きく、1644年(正保元年)に江戸幕府が両村を移転させ、二川宿と加宿大岩町となり、東海道五十三次の33番目の宿駅として業務を行いました。
1843年(天保14年)、宿場には本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠が38軒ありました。
現在も街道沿いには約2kmにわたって往時の面影が残す町並みが残されており、明治以降も取り壊されなかった本陣の一部は、1988年(昭和63年)に改修・復元され、資料館として公開されています。


目次

本陣・旅籠屋・商家の建物を揃って見学できる二川宿


二川宿・本陣


二川宿の本陣
武田氏の家臣・馬場信春の子孫とされる馬場彦十郎が、1807年(文化4年)から明治時代までの約60年間、二川宿の本陣を任されていました。

二川宿の本陣
宿駅制度がなくなった後も、本陣は1985年(昭和60年)まで馬場家の住居として使われ続けました。その後、土地と建物は豊橋市に寄付され、江戸時代末期の姿に復元されました。

二川宿本陣
本陣の敷地面積は525坪(約1733u)と広大です。資料館、本陣、旅籠屋「清明屋」は大人400円の共通券で見学できます。営業時間や料金について詳しくは豊橋市二川宿本陣資料館のウェブサイトでご確認ください。

旅籠屋「清明屋」


旅籠屋「清明屋」
1817年(文化14年)に倉橋家の主屋が建てられ、江戸時代の後期には「清明屋」として旅籠の営業が始まりました。大名行列が本陣に泊まる際には、家老など上級の武士が宿泊する宿としても利用されました。明治時代に入ると呉服を扱う商家に変わり、戦後には薬局として営業していました。

旅籠屋「清明屋」・二川宿(愛知県豊橋市)
改修復原工事によって主屋・繋ぎの間・奥座敷などが往時の姿に復原されています。資料館、本陣、旅籠屋「清明屋」は大人400円の共通券で見学できます。営業時間や料金について詳しくは豊橋市二川宿本陣資料館のウェブサイトでご確認ください。

商家「駒屋」


商家駒屋
商家「駒屋」は、主屋や土蔵など8つの建物で構成されており、二川宿で商売を営むとともに、問屋役や名主も務めた田村家の旧邸です。

商家駒屋
商家駒屋は豊橋市内に残る数少ない江戸時代の建物で、当時の商家の典型的な造りをよく残していることから、2003年(平成15年)に豊橋市の有形文化財に指定されました。商家駒屋の見学は無料です。詳しくは商家「駒屋」のウェブサイトでご確認ください。

東海道・二川宿(愛知県豊橋市)

東海道五十三次・二川宿の町並み


東海道・二川宿(愛知県豊橋市)
二川宿(愛知県豊橋市)は、江戸時代に東海道五十三次の江戸日本橋より数えて33番目、遠江国より三河国に入って最初の宿場として栄えました。

東海道・二川宿(愛知県豊橋市)
東海道五十三次の宿場の中では比較的小規模な宿場町で、天保14年(1843年)の記録では、人口で42番目(1468人)、旅籠屋数では36番目(38軒)とされています。

東海道・二川宿(愛知県豊橋市)
二川宿には現在も間口が狭く奥行きの長い宿場町特有の家々が街道に沿って軒を連ねる風景が残されています。

旅籠屋 壺屋

アクセス


【電車でのアクセス】
JR二川駅から東海道沿いに歩いて本陣までは約15分です。
【車でのアクセス】
下の地図の場所の東海道二川宿 大駐車場(無料)や資料館をご利用の場合は豊橋市二川宿本陣資料館駐車場(無料)を利用できます。



訪問日:2025年10月




最後まで見ていただきありがとうございます。
ご感想や、二川宿の町並みについての思い出、これから出かけられる方に役立つ情報等ございましたら、コメント欄で教えていただけると幸いです。


コメント
裕人 2025/10/25 09:22
二川宿の町並みは調査していましたが、なかなか遠いですし行けてないです。小さな規模の宿場町ですが、本陣、清明屋、駒屋と当時の雰囲気がわかるように復元されていますね。本陣重要文化財ではないですが、本陣・清明屋・駒屋が景観重要建造物に指定されていますし、周りの家も助成金を活用し町並みに調和した住まいに改修 されているようです。なので、ただの古い家ばかりが立ち並んでいるのではなく、昔の雰囲気を取り戻した形で存続されていると見に行きたくなりました。

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なおきち(古旅管理人)
2025/10/27 09:27
WEB
二川宿の本陣、清明屋、駒屋は、それぞれ見応えがあり、本当に史跡を保存するための努力をされていることが伝わってきました。
以前訪れたとき、偶々ひな祭りの展示やイベントがされていて、それはそれで楽しかったのですが、あまりじっくり見られませんでした。
今回は広大な敷地の建物内をじっくり見学することができました。小さな規模の宿場町ですが、町並みも素晴らしいものでした。

裕人 2025/10/26 08:30
二川宿はまだ行ったことがありませんが、町並みが意外と残っていることで清明屋や西駒屋などを調べていました。
本陣一帯は豊橋市の史跡として指定されて、ほかの家々も改修する際は助成金を活用して、町並みが維持されるようにしているようです。重要伝統的建造物保存地区のような連続した町並みが残るわけではないですが、行政と住民が一体で景観作りに地道に取り組んでいるらしいです。いつか見てみたいですね。

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なおきち(古旅管理人)
2025/10/27 09:59
WEB
以前、二川宿を訪れたのは十年以上前でしたが、古い町並みは今もしっかりと残されていました。
市や住民の方々の努力があってのことですよね。
古い町並みを巡っていると空き地が増えていたり、今まさに解体中の現場をよく見かけることもあり寂しくなります。全ては無理ですが、少しでもこういった素晴らしい町並みが残ってほしいものだと思います。



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