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肥前浜宿の町並み(佐賀県鹿島市)
肥前浜宿の町並み(佐賀県鹿島市)

町並み保存度
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大規模な酒蔵を中心として土蔵造りや茅葺の町家が建ち並ぶ町並みは見事です。
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町並みの規模
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町並みの規模はそれほど大きくありませんが、街道に沿って大型の酒蔵や茅葺の建物が建ち並ぶ古い町並みは一見の価値があります。
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観光魅力度
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とても静かな町でゆっくり散策を楽しめます。春には「酒蔵ツーリズム(肥前浜宿花と酒まつり)」というイベントが開催され多くの人が訪れるようです。
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肥前浜宿は、江戸時代は多良海道(長崎街道多良往還、多良道、諫早街道とも呼ばれる)の宿場町、そして有明海に面した港町として大変栄え、江戸時代から「浜千軒」といわれるほどでした。
また、江戸時代から酒や醤油などの醸造業が盛んで、現在も3つの酒蔵が製造を続けており通称「酒蔵通り」と呼ばれています。
現在も土蔵造りや茅葺の町家が建ち並び、伝統的な景観を色濃く残しています。また、肥前浜宿では江戸時代から様々な業種の人々が住み分けて暮らしており、その名残りが商家町、漁師町、下町などの町並みに残されています。
2006年(平成18年)には「浜庄津町浜金屋町」が港町・在郷町として、「浜中町八本木宿」が醸造町として、2地区同時に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
肥前浜宿・酒蔵通り

この通りには戦前まで十数軒の造り酒屋があり、その他醤油屋、油屋、魚市場などの白壁土蔵の町屋が軒を連ねていました。現在、酒造りを行っているのは3軒になっていますが素晴らしい土蔵の並ぶ風景が残されています。
呉竹酒造

呉竹酒造の母屋と土蔵は、1934年(昭和8年)に建てられました。江戸時代に始まった肥前浜宿の酒造業はこの建物が建てられた昭和初期に最盛期を迎えており、当時の経済力が通りで最も大きい建物やケヤキ等の建材に反映されています。現在は酒造りは行われておらず、酒蔵の土蔵は様々なイベントに利用されています。
峰松酒造

元は廻船問屋を営んでいましたが、1916年からは造り酒屋になり、建物もその頃に建築されたもののようです。現在も酒造りを行っており肥前浜宿に現在も残る3軒の造り酒屋の一つとなっています。
富久千代酒造

富久千代酒造は1780年代に建てられた、この地域最大級の建物です。現在も「鍋島」という銘柄の酒を造っているほか、宿泊もできるレストランを運営されています。
光武酒造場

酒蔵通りのちょうど真ん中に位置する光武酒造場は現役の造り酒屋の一つです。
中島酒造所

1838(天保9年)の記録によると肥前浜宿には9軒の酒屋があったようです。その中でも中島酒造は最も古い酒屋で、主屋は1885年(明治18年)、奥座敷は天保年間(1830年〜1844年)のものと考えられています。入り口には馬をつなぐための鉄の輪も残っています。
山口宗昭家住宅(山口醤油屋)

山口宗昭家住宅は19世紀中頃に建てられたものでこの通りで古いものの一つです。江戸時代の鹿島藩士の名簿から山口家は武士であったようです。周囲は古い町並みが連続いて、往時の面影を色濃く残しています。
継場(つぎば)

江戸時代の浜宿は、長崎街道多良海道(多良往還)の宿場町として、また有明海に臨む港町として栄えていました。「継場」は「問屋」とも呼ばれ、様々な荷物を宿場から宿場へつなぐ場所となっていました。この建物は江戸時代のもので、入口には馬の手綱を繋ぐための鉄の輪も残されています。
浜郵便局跡(写真左)

浜郵便局は1885年(明治18年)に開局しました。この建物は1937(昭和12年)に建てられたもので1975年(昭和50年)まで郵便局として使われ、その後は公民館として使用されています。
飯盛酒造所

「玉の香」と書かれた煙突が印象的ですが、飯盛酒造の前に酒造りをされていた酒屋の銘柄が「玉の香」であったようです。飯盛酒造所では現在は酒造りは行われていませんが、以前は「乾盃(かんぱい)」という銘柄の酒を製造されていました。現在は奈良漬、粕漬、地酒などを製造・販売されています。
旧乗田(のりた)家住宅

乗田家の所有となる前は、鹿島鍋島藩に仕えた旧武士である最所家の住宅でした。19世紀初期に建築と推定される武家屋敷は、建物の改変も少なくザシキや式台など質実な地方武士の武家屋敷の特徴を残しており、鹿島鍋島藩の武士の生活状況を良く伝えるものとなっています。
アクセス

【電車でのアクセス】
JR肥前浜駅から徒歩約6分。
※肥前浜駅は無人化されておりICカードは使用できません。
【車でのアクセス】
下の地図の場所に無料駐車場(まちなみ駐車場)があります。
訪問日:2022年10月
最後まで見ていただきありがとうございます。
ご感想や、肥前浜宿についての思い出、これから出かけられる方に役立つ情報等ございましたら、コメント欄で教えていただけると幸いです。